小学校入学前、もっと早ければ未就園児であっても習い事をさせている家庭というのも少なくはなくなってきました。特に音楽など感性が必要とされる習い事の場合、まだ自分の意志も表せない乳児期から開始するということもあります。はたして、小さいころから習い事をさせることに意味はあるのでしょうか。習い事により受けるメリット・デメリットについてご紹介します。

習い事をする意味とは

子供になんらかの習い事をさせようと考えている親の疑問に上がるのは何歳ごろから始めさせるのがよいのかということではないでしょうか。幼稚園や保育園に入園してから、子供自身の意志で始めるのであればまだしも、幼稚園の受験対策などで習い事が必要な場合、始めるのは子供の意志というよりも親の意志です。習い事はさまざまな種類があり、それぞれに特徴や方針があります。まずは、習い事の種類ごとに始めさせる意味についていくつか具体例を挙げご紹介します。

水泳(スイミング)は、小学生以下の習い事でもトップクラスの人数が習っています。赤ちゃんは生まれてくる前にお母さんのおなかの中で羊水という水の中に浸かっているから、新生児から1歳ごろまでは水の中に入れると自然と泳ぎだすという話を聞いたことがある方もいることでしょう。また、東大に合格した人のおよそ65%がスイミングに通った経験があるという研究結果もあり、人気の高い習い事です。実際にベビースイミングなど、0歳児向けの水泳のクラスがあるスイミングスクールも少なくはありません。

なぜ、スイミングが数ある運動系の習い事でも上位に来るのでしょうか。それにはいくつかの理由があります。まず、スイミングは水中で全身を使って行う運動ですので、基礎体力がつきやすいです。体力がつくことにより、体が丈夫になり健康に役立つという効果が期待されます。さらに、水中で浮力が補助してくれますので、関節や骨、筋肉といった体の構造に負担がかかりにくいです。乳児期から幼児期は体の成長が著しく、負荷をかけすぎると成長が阻害されてしまうこともあります。そのため、スイミングは負荷が重すぎず、バランスよく筋力と体力を鍛えることができます。

そして最大のメリットは、水を恐れずに泳げるようになることです。初めは水を怖がっていても、回を重ねるごとに水に慣れ、お風呂やシャワーなども怖くなくなることが多いです。また、プールや海など泳ぎに行ったときはもちろんのこと、川遊びや川の近くでの活動などで子供が水に溺れてしまうという事故は大人が気を付けていても防ぎきれるものではありません。そういった万が一の際に、子供が泳ぐ能力を持っているのか否かは命を左右するような重大な分かれ道になる可能性もあります。泳ぐことができなくても、水に慣れていればパニックにならず浮かぶことができ、役に立つかもしれません。

次に人気が高いのは英語や英会話の教室です。早い段階で英語を聞かせることにより、英語に適した耳を育てるという広告を目にすることもあるでしょう。特に日本人は通用する「生きた英語」に触れる機会が少なく、せめて子供だけでも英語が得意になってほしいと考え、早期に英語を習わせる親も少なくはありません。しかし、英語の早期教育はメリットとともに大きなデメリットを抱えている場合もあります。

まず、子供は生まれてくる前から自分の母語がどれであるかを理解しているといわれています。新生児による実験で、母語を聞かせたときと外国語を聞かせたときとで哺乳量を計測すると、母語を聞かせたときの方がよりよくミルクを飲むという結果になりました。つまり、言語を聞き取る耳というのは胎児期から育まれているということです。もちろん、早期の英語教育により「R」と「L」の違いなどの聞き取りや発音がきれいになりやすいですが、言語は継続して学習をしないと忘れてしまうものです。また、脳も無限に学習することができるわけではないため、母語が身につく前に外国語を学習してしまうと、混乱を起こしたり母語が十分に身につかないといったケースもあります。もし、英語を含めた外国語を早期から取り入れたいのであれば、子供が習い事を嫌いにならないように、子供のペースに合わせた学習をさせることが重要です。

ピアノやバイオリンといった音楽系の習い事は、特に女児を持つ親にとって人気の高い習い事の1つでもあります。楽譜を読み取る能力や実際に指を動かすのは早く始めたほうが上達しやすいとも言われています。子供が音楽を嫌がらずに、新しい曲や好きな曲を自分で演奏できるようになり、それを喜んでいるのであれば続けたい習い事ともされているため、享受できるメリットは大きい習い事です。